ある幻想画家の手記

絵画、芸術について思いついたことを書き記してます。画廊はこちら『第三都市幻想画家 福本晋一 ウェブサイト』 http://www7b.biglobe.ne.jp/~fukusin/ 歴史・事件論の『たまきちの「真実とは私だ」』もやってます。https://gensougaka.hateblo.jp/ メールはshufuku@kvp.biglobe.ne.jpです。

絵画にタイトルなどいらん

 新作を描くたびに、私はタイトルに悩みます。私はどうも自分で思うに

絵画にタイトルなんかいらん
 
と考えているところがあるようです。谷内六郎さんの絵のようにタイトルと絵でひとつの作品なんて例外はありますけど。
 
音楽なんかもいわゆる純粋芸術の音楽なんて、タイトルないですよ。『交響曲第4番変ロ長調』これだけ。『英雄』だの『運命』だのはあとから誰かがつけたものがほとんどで、実際ニックネームという扱いです。そのニックネームも分類やら、話題に上げやすいようにと『便宜上』のためにつけられただけでしょう。絵画だって昔の古典絵画はタイトルなんて作者がつけてないです。『モナリザ』『天地創造』これらもまた、あとから誰かが便宜上つけたものです。文字が表現媒体である小説だって本にして出版するからつけられているところあるんじゃないですか。確かカフカの生前未出版小説も、カフカが『城の物語』とか呼んでただけでタイトルはつけてないものがほとんどらしい。
 
未成線 (海峡 または遠い海) 53×45.5㎝ 油彩
 
とにかく、芸術ぶったわざとらしいタイトルはつけたくないので、たいてい単語一発のタイトルにするんですが、あまりに「終着駅」とか「曳航」とか「堤防」とか同じタイトルを頻出させていますので、現在は頭に番号をつけて作品リストは管理しています。正直それも面倒くさいんですが。
 
上記の絵など最初は「未成線「海峡」「遠い海」と三つもタイトル変えてます。それも前つけた名前を忘れて、新たにつけたりして、もう自分でもどれでもいいや状態です。