ある幻想画家の手記

絵画、芸術について思いついたことを書き記してます。画廊はこちら『第三都市幻想画家 福本晋一 ウェブサイト』 http://www7b.biglobe.ne.jp/~fukusin/ 歴史・事件論の『たまきちの「真実とは私だ」』もやってます。https://gensougaka.hateblo.jp/ メールはshufuku@kvp.biglobe.ne.jpです。

建築

フランク・ロイド・ライトのジョンソン・ワックス社ビルと仏教建築

フランク・ロイド・ライトの建築が日本建築の形態の影響を受けていることは誰もが知るところである。ロビー邸は平等院鳳凰堂(下図)だし、ユニティ教会や、ジョンソン・ワックス社の全体プランは、日光東照宮の本殿と拝殿を『呂』の字型につなぐプランを踏…

白井晟一論~再統合を暗示するアクティヴな廃墟

白井晟一論1.再統合を暗示するアクティヴな廃墟 静岡にある白井晟一の最晩年の傑作「芹澤銈介美術館」~白井自身の命名に従えば「石水館」(下図)をして、ある方がブログで『国籍不明の要塞』という表現をしていた。白井の晩年の石の建築に対しまさに言い…

カルロ・スカルパ論~ブリオン家墓地における陰陽の表現

1、建築物設計を超える建築家 私が好きな建築家は、フランク・ロイド・ライト、白井晟一、そしてイタリアのカルロ・スカルパの3人であるが、この3人はみな建築史的には主流とは言えない。特にスカルパは、建築家と呼ぶことさえやや躊躇したくなるところが…

フランク・ロイド・ライト 有機的建築とは何か

私はフランク・ロイド・ライトの建築が好きだ。なぜかといえば「かっこいい」からだ。「かっこいい」――なんという子供じみた言葉であろうか。であるが実感なのだから仕方がない。しかしライトの建築は、軍艦、飛行機、あるいは未来的宇宙ステーションの想像…